ケアマネージャーを募集しても来ない原因は?おすすめの求人募集の方法を紹介

ケアマネージャーは、介護保険制度の要とも言われており、業務は多岐にわたります。募集してもなかなか来なかったり、採用しても事業所・施設とのミスマッチが起きたりすることもあり、悩みは尽きないでしょう。 介護施設・事業所での勤務か、在宅介護におけるケアマネージャーを募集しているかによっても募集の仕方は異なります。 今回は、主に施設ケアマネージャーを効率良く募集するためのポイントについて解説します。


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ケアマネージャーの求人募集に応募が来ない原因は?

ケアマネージャーは、資格取得に数年単位での実務経験が必要なこと、業務内容がハードというイメージがあることから、採用にはコツが必要です。 まずは、ケアマネージャーの求人に応募が来ない原因を解説します。

ケアマネージャー募集のターゲットに求人情報が知られていない

ケアマネージャーの求人に応募が来ない原因として、ターゲットに求人情報が届いていない可能性が挙げられます。

例えば、紙媒体の求人誌に力を入れているものの、実際にターゲットの多くが求人サイトしか見ていない場合、応募者を集めることが難しいでしょう。
ターゲット層がどのように求人情報を探しているのかしっかり把握した上で、適切な求人媒体を選ぶことが大切です。

採用したい人物像が明確化されていない

漠然とケアマネージャーの求人情報を出すだけでは、応募者が集まるとは限りません。求人情報を掲載する際は、どんな人に来てほしいのかを発信することが重要です。

そのため、ターゲットを明確にするだけではなく、ペルソナまで設定するのが理想です。

ターゲットとペルソナの違いは、人物像を設定する細かさです。ターゲットは、「30代の女性」「ケアマネ経験者」「関東圏在住」といったような絞り方ですが、ペルソナはより細かく人物像を設定していきます。

・名前
・年齢
・性別
・家族構成
・雇用形態(正職員、パートなど)
・性格
・趣味
・休日の過ごし方

どんなケアマネージャーを採用したいのか細かくペルソナまで設定することで、求職者に何をどのように伝える必要があるのかが明確になり、情報が求職者に届きやすくなります。また、採用後のミスマッチも防げるでしょう。

業務詳細が不明確

事業所や施設によっても、ケアマネージャーの配置や担当人数などは異なります。詳細な情報を伝えることで、安心してケアマネージャーが応募できるようになるでしょう。

・施設の利用者、入居者数(ユニット数)
・ケアマネージャー以外の業務の有無や内容
・夜勤の有無
・平均残業時間 など

特に、事務作業やその他の介護業務との兼務が必要かどうかであったり、残業の発生のしやすさだったりは、気になる方が多いです。

事業所・施設の強みや魅力が伝わらない

事業所や施設の強みをうまくアピールできていない可能性もあります。具体性に欠けていたり、競合となる事業所・施設との差別化ができていなかったりすると、ほかの求人募集に求職者が流れてしまいます。

以下に強みを洗い出すための視点をいくつかあげるので、ぜひチェックしてみてください。

・研修制度の充実度
・基本給や手当
・有給や産休・育休など、休暇の取得率
・夜勤のあるなし
・歩合制の導入
・リモートワーク可  など

長く勤めていると、その事業所や施設ならではの強みに気づかないこともあります。いくつかの事業所・施設を経験している職員などに、ほかの事業所・施設との違いや強みをヒアリングすることで、より具体的な強みを見つけることができるでしょう。

ケアマネージャー募集を効率化させる3つのポイント

ここでは効果的にケアマネージャーを募集するためのポイントを解説します。

募集する人物像を明確化

どんな人を募集したいのかを明確化することで、求職者に求人情報が届きやすくなります。

前項でペルソナを設定することについて解説しましたが、例えば採用の目的が「職員の高齢化のため、ケアマネの後任を育てたい」ということであれば、

・20代~40代
・経験、未経験問わず
・関東圏在住

ということが大まかな採用したいターゲット層となります。さらに、ここから細かい人物像のペルソナを設定していきます。

・30歳女性
・既婚、2歳の子供がいる
・28歳でケアマネージャーを取得したが、すぐに結婚、妊娠したため実務経験なし
・せっかく取得したケアマネージャーの資格を生かしたい
・育児と両立することの不安や、2人目の子供を生むかどうかの悩みを抱えている
・すでに家を買っていて、引っ越しの予定はない
・長く勤めることのできる勤務先を探しており、正社員で働きたい

このようなペルソナを設定したら、適切な媒体に求人情報を掲載することができます。相手の立場を考えた訴求文を考えることができるほか、伝えたい層に十分な情報を届けることができるでしょう。

応募したくなる求人を作成する

求人サイトにせよ、紙媒体の情報誌にせよ、多くの求職情報が掲載されています。まずは求職者の目を惹くよう、キャッチーなタイトルをつけましょう。

また、職場の雰囲気を伝えるために、写真を掲載するのも効果的です。例えば、「明るく職員同士の仲がいい職場」であることをアピールするのであれば、笑顔で打ち合わせをしている様子や、利用者・入居者の方と接している写真を掲載すると良いでしょう。

そのほか、仕事内容や勤務時間、雇用形態を具体的に記載することも重要です。

・ケアマネージャーとしてどのような業務をするのか
・介護福祉士など他の 業務も行うのか、専任か兼任か選べるのか
・残業時間はどれくらいあるか
・夜勤の 有無(選べるか)
・時短勤務が可能か

このような情報は、求職者にとって重要なポイントです。きちんと明記することで、応募者の増加も見込めるでしょう。

自社の強みをアピールする

他社に負けない、自社の強みをアピールしましょう。そのためには、介護職員へのヒアリングのほか、他社との比較も重要です。例えば、有給や産休・育休の休暇取得率が高ければ、子育て世代へアピールできます。

子育て世代に対しては、リモートワークを取り入れているというのもポイントになります。自宅でのケアプランの作成が可能になれば、出勤時間が短くなり、子育てとの両立もしやすくなります。

また、ほかの事業所や施設と比べて基本給が高く、手当が充実しているのであれば、給料アップを図ろうとしている求職者に対して訴求できると効果的です。

ケアマネージャー採用!おすすめの求人募集方法

ここでは、ケアマネージャーの採用におすすめの求人募集方法を紹介します。

ハローワーク

厚生労働省が全国に設置している公共職業安定所で、無料で求人情報を掲載できます。また、助成金や給付金の支給があります。

コストを抑えて、多くの求職者に求人情報を届けることのできる方法です。

求人サイト

求人媒体の中でも最も利用されており、求職者だけでなく、情報収集を行っている転職潜在層にもアプローチが可能です。

なかには、介護業界に特化した求人サイトもあります。募集の目的とターゲットを絞った上で自社に合ったサイトに登録すれば、効率良く採用を行うことができます。

求人誌

求人誌は主に駅やコンビニなどの場所に設置されています。地域に特化した求人誌に掲載することで、通勤圏内の求職者に届きやすくなります。

自社の採用サイト

求職者の多くは、求人サイトを見て興味のある企業を見つけたとき、より詳細な情報を求めて企業の採用サイトを見る傾向があります。求人サイトには載せられない情報や写真、動画を豊富に用意することで、自社の魅力をより深く伝えることが可能です。

SNS

TwitterやInstagram、FacebookなどのSNSなら、無料で情報を発信できます。写真や動画を投稿できるため、職場の雰囲気や取り組みを伝えるのに向いています。

コストを抑えて、より臨場感あふれる魅力を発信することが可能です。

リファラル採用

リファラルとは、自身の事業所や施設の職員から、活躍してもらえそうな人材を紹介してもらう採用方法です。

実際に働いている職員が職場の雰囲気や魅力を伝えてアプローチするため、紹介された側とのイメージのギャップが生まれにくく、ミスマッチの防止に効果的です。

人材紹介

人材紹介会社が有している膨大な人材データベースから、希望に沿った転職希望者を推薦してもらえるため、採用したい人材をピンポイントで採用できます。

入職者が確定するまでは無料ですが、採用が決まった際のコストは、求人サイトと比べて高くなります。

まとめ

介護事業所・施設運営 で重要な役割を担うケアマネージャーの採用についてご紹介しました。効果的にケアマネージャーを採用するためには、以下のポイントを押さえておきましょう。

・募集したい人物像を具体的に設定する
・募集したい人物に刺さる強みをアピールする
・募集したい人物像に合った求人媒体を使ってアプローチする

また、募集する際はいくつかの媒体を活用するのもひとつの手です。今回紹介した特徴を参考に、自社にあった手法を選択することをおすすめします。