介護甲子園とは|開催の目的や参加方法・審査の流れを紹介

業界全体を盛り上げるために、さまざまな取り組みを行う業種は珍しくありません。たとえばサービス業が接客コンテストを開催するように、介護業界にもまた全国の事業者が実力を披露するイベントが存在します。 介護業界を盛り上げるイベントのひとつが、『介護甲子園』です。 今回は介護甲子園の特徴や参加方法、どのような流れで審査されるのかを解説します。


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介護甲子園とは?

 

介護甲子園とは、一般社団法人日本介護協会が運営する介護業界の一大イベントです。

多くの関係者による「介護から日本を元気にしたい」という想いのもと、介護業界で働く人が輝ける場を提供するために、全国の介護事業所がエントリーし、それぞれの取り組みを発表して最優秀事業所を決定します。

2012年に135事業所から始まったこのイベントは、第2回開催時には前年度の約3倍におよぶ事業者が参加しており、2021年の第10回には8,219事業所が参加するまでに規模が拡大しています。

介護甲子園の目的

介護甲子園は、2012年より毎年開催されています。全国の事業所が参加するイベントを開く目的として、次のふたつがあげられます。

介護業界の活性化

介護甲子園では、参加事業所がそれぞれの取り組みを発表し合います。互いの優れた取り組みを共有することで学びの場を提供し、各事業所に成長材料として活用できます。

介護甲子園は予選の中から数事業所のみが選ばれ、本選のみ会場での開催で一般公開される仕組みです。二次予選は事業所が用意した動画作品を、動画配信サービスで公開し、一般の視聴者から投票を募ります。

一般の人々に直接審査に参加してもらうことで介護の魅力を発信でき、認知拡大や業界活性化にもつながります。

介護職員のモチベーションアップ

介護甲子園への参加は、現場で活躍する介護職員のモチベーションアップにも役立ちます。公益財団法人である介護労働安定センターが行った調査によると、退職経験のある介護職が前職を辞めた理由として「職場の人間関係」が18.8%と、もっとも多い結果でした。

出典:「令和3年度介護労働実態調査」(公益財団法人 介護労働安定センター)

介護職はチームワークを求められる一方で、人材不足ゆえに、一人あたりの業務量が多くなりがちです。業務に追われることで、介護職員同士が互いに理解し合う機会が少なくなってしまう環境ともいえます。

介護甲子園に参加することで、自分たちの取り組みをどのようにアピールするか相談する機会が増え、事業所内の結束を強められます。普段の取り組みについて外部からの評価を得られることも、介護業界で働く人々のモチベーションアップにつながります。

介護甲子園への参加条件

介護甲子園は、「身内だけの大会にしない」ことを目標に、一般の人や他業種の人材、大学教授など、外部からの審査員を呼んでいる点も特徴のひとつです。

介護甲子園で評価されるのは、事業全体の取り組み内容などです。介護職員ごとの個々の能力や実績を評価するものではないため、参加時は事業所単位でのエントリーが必須です。

ほかにも参加条件として介護甲子園の趣旨に賛同できることや、介護保険事業番号を取得していることが求められます。

介護保険サービスを提供するためには、管轄の都道府県及び市区町村から介護保険事業番号を交付されなくてはなりません。必然的に、都道府県及び市区町村から認可を受けた事業所のみが、介護甲子園に参加できるようになります。

2023年開催介護甲子園の会場は「甲子園球場」に!

 

2023年11月には、11回目となる介護甲子園が開催予定です。決勝大会の会場は毎回異なっており、第11回ではついにイベント名の由来となった甲子園球場が会場として選ばれました。

日本介護協会は2025年開催予定の「大阪・関西万博」の共創パートナーであることから、万博のプレイベントとして開催されます。ますます参加者が増えつつある介護甲子園は、今後さらなる盛り上がりが期待されています。

まとめ

介護職の魅力を伝える一大イベントとして、年々規模を拡大し続けているのが介護甲子園です。第1回は135事業所のみの参加でしたが、第10回は80倍以上の8,219事業所にまで成長しています。

介護職の認知拡大や魅力発信の場として、今後も発展が期待されているイベントです。次回は2023年に本場の甲子園球場を会場に実施されることもあり、ますます盛り上がっています。

介護甲子園について、さらに詳しく知りたい方は、以下の公式サイトからチェックしてみてください。
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