政府との繋がり、業界内のネットワークの構築、最新情報の入手。3つのメリットを享受し意欲的な事業拡大を実現。

母親の介護を機にイー・ライフ・グループ株式会社を設立された小川義行社長。「リハビリデイサービスnagomi」をはじめとしたデイサービス事業を全国に114店舗、訪問入浴サービスを2事業所(2022年10月時点)で展開されています。 斉藤理事長とは古くからの盟友であり、全国介護事業者連盟(以下、介事連)設立当初からの会員である小川社長は「一日でも早く加盟して欲しい」と、全国の介護事業者に訴えかけます。業界団体理事長のご経験もある小川社長だからこそ語れる介事連のメリットについてお話を伺いました。


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設立初期の介事連に参加された経緯を教えてください。

理事長の斉藤さんとは長い付き合いがあり、ほかの業界団体の運営に一緒に携わっていました。私が初期に理事長を務めていた日本デイサービス協会では、私の次に斉藤さんが理事長を引き継いでくれています。その日本デイサービス協会が拡大していく中で、我々は介護の問題に直面しました。当時は全国の介護事業者を束ねるような規模の団体はなく、地域や業態ごとの小規模団体が無数にある状態でした。介護業界の声が政府に届かない現状を憂いた斉藤さんが介護業界のための団体として介事連を立ち上げられるというので、参加させていただいたのが始まりです。

加盟されて、最初に感じたことは何でしょうか?

あらためて業界団体の重要性を感じたというのが正直な気持ちです。介護は医療と並び、国民の生存事業のひとつです。民間の自由産業とは異なり、国が決めた社会保障制度に従って運営をする必要があります。しかし、介事連設立前はその制度設計に現場の声が反映されない場合が多々ありました。業界と政府のパイプがないため、我々の声を届ける術がなかったんです。

また、介護保険は国が主導で決めますが、事業者の許認可は指定権者である47の都道府県、健康保険の運営は保険者である1,700の地方自治体が行うため、数多くのローカルルールが生まれます。とても個々の事業者では地方自治体ごとのルールに対応しきれませんので、ルールや制度の設計に意見できる業界団体の存在が必要でした。今では介事連を窓口に国や地方自治体との意見交換ができるようになりましたので、我々が実務の立場から発する意見が届きやすくなったと実感しています。

介事連に加盟することによる具体的なメリットを教えてください。

メリットは大きく3つあります。ひとつは先ほど触れた、国や地方自治体に意見を届けやすくなった点です。我々は決められたルールの中で事業を行わなければなりませんが、ルール作りの段階で現場からの意見を吸い上げてもらえるのは大きなメリットだと感じています。

ふたつ目は同業種の方々とのネットワーク作りがしやすい点です。介護事業者はお互いにライバルであると同時に、大同団結する同志でもあります。同じような問題に直面することも少なくありませんので、意見交換をする場を提供していただけるのは非常にありがたいと思っています。そうした話が業務提携に繋がることもあり、私も介事連を通じて知り合った事業者との間で事業部のM&Aが成立したことがあります。

3つ目は、つねに業界の最新情報が共有される点です。介事連設立前は、介護保険改定に関する情報を事前に手に入れる方法がありませんでした。実際に改定が行われてから具体的な内容を知ったほどです。今は介事連が政府と協議できる業界団体まで成長していますので、2024年に予定されている介護保険改定の最新情報も入手できています。事前に改定内容を知っているのと知っていないのとでは、対応のスムーズさがまったく違います。介事連ができたことで、あらゆる面でメリットを享受できているなと実感しています。

介事連の理念に共感する点を教えてください。

超高齢社会への進行とともに、持続可能な社会保障制度の重要性は日々増しています。政府に現場を知る我々の意見を届け、理想的な介護保険の実現に尽力している介事連は、これからも注目を集めていくでしょう。

斉藤さんは中立の立場の業界団体を成立させるため、ご自身は介護事業者の立場から離れています。かつて私がほかの団体の理事長として政府と交渉をしたことがありましたが、事業者であったために「それは小川さんのメリットなのでは?」と意見を受け入れていただけなかった経験があります。斉藤さんの中立な立場で良い業界を作り上げたいという理念は、大いに賛同できるものであると思っています。そうした確固たる思いがあるからこそ、介事連は20を超える都道府県支部を設立するまでに成長できているのでしょう。

どんな法人に、加盟を推奨したいですか?

事業を成長させたいという意欲がある方にとって、介事連はメリットしかない場所であると感じています。政府との繋がり、業界内のネットワークの構築、最新情報の入手のすべてが揃った介護業界団体はほかにありません。一般会員は会費無料ですので、事業規模を問わずに加盟でき、ご自身のビジネスに合った多くのメリットを享受できるでしょう。

もしご自身のエリアに支部がないようでしたら、理事メンバーとして参加されるのはいかがでしょうか。今後も拡大を続けていく介事連にとって、未進出の地域を引っ張ってくれる方の存在は大歓迎です。ボードメンバーになれば都道府県の介護保険課と一緒に国へのアプローチができますので、より地域介護の活性化に貢献していただけるでしょう。一日でも早く介事連に加盟し、我々の仲間になっていただける日を楽しみにしています。

まとめ

介事連の設立当初から斉藤理事長とともに歩まれてきた小川社長。介事連を通じて事業部のM&A先と知り合うなど、積極的に活用されています。ご自身が多くのメリットを享受された経験を経て、心から介事連への加盟をおすすめされていると感じました。お忙しい中、ありがとうございました。